Yu-Rin流!スイカの育て方

科名

ウリ科

栽培難易度

★★★☆☆(整枝の知識、病虫害管理、人工授粉、摘果など、やや栽培技術が必要)

播種適期

4月播種、7~8月収穫という作型がお勧めです。

お勧めの品種

タキイ種苗の「紅しずく」がプランター菜園にはお勧めです。

(主な特徴)
・小玉種のため、狭いスペースでも育てやすい(←プランター菜園的に重要)
・糖度が一般的なスイカよりも高く、食味に優れる
・果肉は赤色、果皮は薄緑~濃緑の縞模様
・裂果や、空洞果、変形果が少ない(←家庭菜園的に重要)

プランター選びと播種法

スイカは栽培期間が長く、根量も多くなるため、容量の大きなプランターを使用したほうが多収となります。
以下の記事で使用している深型レリーフプランター600なら2点の点まき(各点2粒)、直播きがお勧め。

4月上旬に播種を行う場合は外気温が発芽温度に達しないため、種が隠れる程度に土をかぶせ、水を与え、ビニールトンネルで保温すると1週間ほどで発芽させることが出来ます。
(4月下旬に播種を行う場合は保温せずに土をかぶせて水分を与えるだけで発芽します)

紅しずく

発芽直後の姿。

紅しずく

発芽後の管理

スイカで必要とされる発芽後の管理は、水遣り、間引き、追肥、整枝、仮支柱立て、人工授粉、摘果です。

水遣りのポイント

土表面が乾いたら、プランターの排水口から水が勢いよく流れ出るまでたっぷりと与えます。

スイカはその果実のほとんどが水分なので生育には大量の水分を必要としますが、栽培終盤で極端な過湿状態が続くと裂果の原因となるため、特に収穫間際は適湿に努めます。

間引きのポイント

間引きは本葉が3枚のときに行うのがお勧めです。
状態の良いものを残して、虫害を受けたもの、成育の悪いものを選んで間引きます。

本葉1~2枚時の姿。まだ間引くには早い。

紅しずく

本葉3枚時。間引きを行って1本立ちに。土寄せを行い、仮支柱も設置。

紅しずく

追肥のポイント

栽培期間が長いので収穫前は2週間おきを目安に追肥を行います。

葉の色合いを見て明らかに栄養不足と考えられる場合(葉色が薄い、黄色っぽい)は、随時液肥で対応します。

生育の様子

順調に成長して、これくらいのサイズになったら摘心を行って、子ヅル2本仕立てとします。

親ヅルががっちり伸びて、かつ、本葉が4~5枚あり、しかも良く晴れた日が摘心のベストタイミングです!
(晴れていると切り口がすぐ乾き病気に感染しにくい)

(摘心前)

紅しずく

(摘心後)

紅しずく

摘心して子ヅルが数本延びてきたら、揃いの良い子ヅル2本を残して、他の子ヅルを除去し、子ヅル2本仕立てとします。

(芽かき前)

紅しずく

(整枝後)
中央から左右に出た子ヅル2本を残して他は取り除いています。
(厳密には左側に伸びたツルの花芽が出ているところまでが親ヅル、花芽のすぐ右が摘心の跡。そこから先の細い新芽が子ヅルです)

紅しずく

各株2本の子ヅルがぐんぐん4方に延びています。

紅しずく

ある程度ツルが延びたら、よしずを敷いて地這い仕立てとします(本支柱を立てて立体的に仕立てても良いです)。

紅しずく

花が咲き始めたら、人工授粉を行って着果させます。
*人工授粉については説明が長くなるので「こちら」の記事を参照してください。

着果に成功すると「子房」が徐々に膨らんできます。
小玉スイカの場合、畑なら1つのツルに2果も可能ですが、プランターでは1つのツルに1果=1株2果が限界なので、下の写真のように1つのツルに2つ以上着果した場合は、片方を摘果して、栄養を1果に集中させます。

紅しずく

しばらくすると、ぐんぐん肥大が進み、スイカらしく生長します。
1つのプランターに2株、1株当たり2ツル、1ツルあたり1果着果させているので、プランターあたり4果収穫できます。

紅しずく

かぼちゃは収穫適期が比較的分かりやすいのですが、スイカに関しては収穫適期を外見から見極める方法がありません。
そのため、いつ受粉したかを記録して、品種ごとに決められている日数経過後に収穫するのが適期収穫のポイントです!
(達人級になると、実を叩いたときの音の高低や反響の具合で適期かどうか判別が出来るらしいです・・・

人工授粉した日を書いて、雌花に麻ひもでくくりつけておくと収穫適期が一目瞭然!

紅しずく

規定の日数が経過したらツルを切って朝のうちに収穫しましょう!

紅しずく

採れたてのあま~い味わいが楽しめます

紅しずく

栽培の要点

最後に、スイカ(品種:紅しずく)栽培の要点をまとめると以下のようになります。
*スイカは品種によって適期に至る受粉後の日数や仕立て方などが異なるため、他品種では必ずしも当てはまらないことにご注意ください。

・摘心して子ヅル2本仕立て、各ツルから1果=1株から計2果の収穫を目標とする。

14~20節で着果(人工授粉)させるのが理想。

・孫ヅルは着果節までは全て取り、受粉後は放任。

・子ヅルの先端は摘心しない

・7月収穫で受粉後33日が収穫の適期。

知っておきたい!栽培のポイント

~その1~病虫害に注意!

スイカはウリ科なので、アブラムシやウリハムシなどの害虫に好まれます。
食害自体も問題なのですが、虫が病原菌を媒介するため、病気の感染原因になることが一番の問題です。

スイカは特別病気にかかりやすい野菜ではありませんが、無農薬栽培では万が一病気にかかってしまうと撤去する以外に方法がないため、病気の原因となる虫害には細心の注意を払います。
(株のサイズが大きく、防虫ネットで覆うことも困難なので、見つけ次第捕殺するのが基本)

~その2~適期収穫のために人工授粉日を記録!

記事にも書きましたが、スイカは野菜の中で一番といってもいいくらい、外見から適期かどうかを知ることが困難な野菜です。
大規模な農場ではいくつか試し収穫をして適期判断するのが普通だと思いますが、家庭菜園では1つのプランターから数個しか採れないので、人工授粉日を全て記録し、100%適期収穫を目指しましょう。

~その3~裂果と腐敗に注意!

スイカの玉がじめじめした地面に直接触れていると腐敗してしまう場合があります。
よしずなどを使って、地面との接触を避けるか、立体的に誘引して果皮が過湿にならないように管理します。

尚、収穫直前になると内圧が高まり、ちょっとした衝撃ですぐに裂果してしまいます。
特に家庭菜園=露地栽培
では収穫期に大雨が降ると雨の衝撃+水分吸収による内圧の上昇で裂果が起こりやすいので、裂果しにくい品種を選定するのはもちろん、天気予報で大雨が想定される場合は2~3日適期より早くても収穫してしまうのが得策です。
(本当は雨よけ出来れば理想的なのですが・・・家庭菜園では現実的になかなか難しいです)

コラム~スイカの雄花と雌花~

スイカには2種類の花、すなわち、雌花と雌花があります。

こちらは雌花

紅しずく

横から見ると、雌花にははじめからスイカになる『子房』がついているのですぐに雄花と見分けることが出来ます。

紅しずく

こちらは雄花。
ひだ状の雄しべが特徴的ですね。

紅しずく

横から見るともちろん子房はなく、すっきりとしています。

紅しずく

これらを人工受粉させると(詳細はかぼちゃの記事を参照)、子房の肥大が始まり、小さなスイカが着果します。
(受粉に成功したスイカ↓)
こんなに小さいうちから縞模様がうっすらとあるのがキュートですね

紅しずく

栽培メモ:紅しずく(タキイ種苗)ゴールデン粒状培養土野菜用深型レリーフプランター600