Yu-Rin流!スイートコーンの育て方

科名

イネ科

栽培難易度

★★☆☆☆(栽培管理自体は容易だが、アワノメイガに注意!)

播種適期

4月下旬~6月播種、7~9月収穫という作型がお勧めです。
(品種によっては秋作も可)

お勧めの品種

タキイ種苗の「ランチャー82」がプランター菜園にはお勧めです。

(主な特徴)
・播種後82日で収穫できる早生種(←家庭菜園的に重要)
・甘味が特に強く、食味に優れるイエロースイートコーン
・背丈が160cm程度にしか伸びず、草姿がコンパクト(←プランター菜園的に重要)
・収穫後しばらくしても粒のしなびが少ない

プランター選びと播種法

スイートコーンはほとんど土や容器を選ばないため、レリーフプランター以上のプランターであれば問題なく育ちます。

播種は点まき、一箇所当たり2粒、株間20cm、直播きがお勧めです。
*幅が65cmのレリーフプランター650を使用する場合、プランターのサイドから12.5cmのところに1点。そこから20cmおきに合計3点

種が隠れる程度に土をかぶせ、毎日水遣りを行えば1~2週間ほどで発芽します。

ランチャー82

発芽後の管理

スイートコーンで必要とされる発芽後の管理は、水遣り、間引き、追肥、土増し(土寄せ)です。

水遣りのポイント

土表面が乾いたら、プランターの排水口から水が勢いよく流れ出るまでたっぷりと与えます。
頻繁に水を与えすぎると根腐れによる生育不良の原因になります。

間引きのポイント

立性が良いので、播種間隔が狭くても葉が重なりあるようなことはまずありませんが、ある程度育ったところで間引きを行います。

下の写真なら明らかに左の株が生育不良、右側の株を残して間引きます。

ランチャー82

追肥のポイント

元肥が含まれない培養土や古土を使用する場合、間引きの時に元肥を施しますが、栽培期間が長いので、定期的な追肥も不可欠です。
2週間に1回程度、葉色を見ながら定期的に追肥し、成長を促進します。
葉の色合いを見て明らかに栄養不足と考えられる場合は、随時液肥で対応します。
*水のあげすぎや日照不足による生育不良を肥料不足と見誤って追肥してしまうと逆効果!←特に注意したいところです。

生育の様子

最終間引きを終えて、順調に成長しているスイートコーン(無支柱、無被覆)。

ランチャー82

しばらくすると、地際から分けつ(側枝)が現れます。
他の野菜の場合は、大抵取り去ったほうが良い結果を与えますが、スイートコーンに関してはあえて取らず、そのまま放置するのが栽培のポイントです。

側枝を取らないことによるメリット
・強風でも倒れにくくなる。
・葉面積と根量が多くなり樹勢維持に役立ち、結果として品質の向上に繋がる。
・取る手間が省ける分、楽チンである。
・取ると切断面から病原菌が入る恐れがある。

ランチャー82

ある程度背が高くなったら強風に倒されてしまわないようにしっかりと土増しを行います。
側枝の付け根が完全に埋まってしまうぐらいしっかり土を寄せましょう。

ランチャー82

栽培中盤を過ぎると、頂部からにょきにょきと、雄穂が出始めます。
(右側にちょっと出始めているわき芽のようなものが将来、スイートコーン食用部へと成長する雌穂)

ランチャー82

数日後、雄穂が開花。
スイートコーンは虫の助けを借りず、風によって花粉が自然飛散して受粉する『風媒花』なので、雄穂をちょっと揺するだけで、ものすごい量の花粉が、周囲に飛散します。

中段に見えるのがおなじみの食用部分。
ひげ(絹糸といいます)に『別の株の』花粉が付着すると受粉が成立し、実が成熟するのですが、自株の花粉では受粉が成立しにくい、『自家不和合性』という性質があります。
(しにくい=全くしないわけではありません)

ランチャー82

無事受粉に成功すると、絹糸が褐色に変化します。

ランチャー82

収穫タイミングの目安としては、外に出ている絹糸(ひげ)が茶色くなったかどうかである程度、判別可能ではあるのですが、もぎとる前に少しだけ葉をむいてみて、完全に実が黄色くなったことを確認後、折り取るのが確実です。
(まだ未熟な場合は葉を戻して翌日再チェック)

スイートコーンは収穫直後からどんどん味が落ちてしまうので、収穫直前にお湯を沸かしておいて、採れたてすぐをさっと茹でて頂きましょう

知っておきたい!栽培のポイント

~その1~虫害に注意!

スイートコーンはアワノメイガという害虫に非常に好まれます。
雄穂の香りに引き寄せられて飛来し、まず雄穂の付け根に潜り込み、絹糸が出始めると今度は実の中にもぐりこんで食用部を食い荒らすという、実にやっかいな害虫です。

数年に一度大発生しますが、無農薬栽培では完全な防除が難しく、大きな被害を受ける場合があります。

初期の症状として雄穂が突然異常な枯れ方をするので、そのような株を見つけたら早めに引き抜いて撤去し、早期防除に努めます。
用の済んだ雄穂を早めに切り取って廃棄したり、絹糸周辺を防虫ネットで覆う(胴巻きにする)のも効果的ですが、受粉が不完全となり歯抜け果の原因にもなりやすいので、もし行う場合は人工授粉を併用するとよいでしょう。
(花粉の出のよい雄穂を折りとって、絹糸に花粉を付着させる)

⇒防虫ネットについてはこちらの記事を参照してください。

~その2~密植栽培が成功のポイント!

先にも書きましたが、絹糸に『別の株の』花粉が付着すると受粉が成立し、実が成熟するのですが、自株の花粉では受粉が成立しにくい、『自家不和合性』という性質があります。
そのため、とうもろこし栽培において、『単一品種の密集栽培』が最も重要なポイントで、多くの農家が株間を狭く、直線ではなく複数列で栽培しています。

他の野菜の場合は、株間をあけて光を十分当てたほうが大抵生育が良くなるのに、とうもろこしは密植したほうが良品がとれる・・・ちょっと気をつけたいポイントです。

~その3~キセニアに注意!

とうもろこしは種部を食用とするため、付着した花粉の性質が食味に直接影響を与える珍しい特性があります。
そのため、たとえ極甘味種のスイートコーンを栽培していたとしても、近所に食用に適さない飼料用のデントコーンなどが栽培されていると、スイートコーンにデントコーンの花粉が付着し、食味が著しく低下する(食用に適さなくなる)場合があります。
いわゆるキセニアと呼ばれる現象ですが、これを防ぐためにも単一品種の密植栽培が重要な栽培のポイントになります。

栽培メモ:ランチャー82(タキイ種苗)ゴールデン粒状培養土野菜用レリーフプランター650