家庭菜園のソントク~黒字化するコツ

このページでは『家庭菜園のソントク』について考え、黒字化のコツをご紹介しています。

家庭菜園を行う動機として「節約」を考えている主婦は多いと思いますが、本当に家計の節約になっているのでしょうか?

私の経験に基づいて、試算してみました。

計算の前提条件

ベースとする野菜の価格などによっても結果は異なりますので、この記事では小松菜のプランター栽培を例に、以下の価格を前提として計算してみたいと思います。

スーパーでの無農薬小松菜、販売価格:140円(1袋=小サイズ8株~大サイズ5株)
ゴールデン粒状培養土野菜用:1180円(25リットル)
ベジタブルプランター浅型600:680円
楽天(タキイ種苗):315円(約4000粒)
化成肥料(8-8-8):798円(5kg)
水:0円(実際には水道料金が掛かりますが、安価のため無視します)

1作だけ栽培を行った場合の収支

・ 支出

ベジタブルプランターは22L土が入りますので、土の値段は1180×22/25円=1038円
種はこのプランターサイズだとおよそ150粒必要なので、315×150/4000円=12円
肥料:0円(培養土に含まれている元肥だけで追肥の必要が無いため)

プランター+土+種+肥料+水=680+1038+12+0+0=1730円

実質的な初期投資として計算すると…

プランター+土+種+肥料+水=680+1180+315+0+0=2175円

・ 収入

私の実績だと、大株に育てる場合、このプランターなら平均して約35株(1条12株×3条蒔き)が収穫できますので

小松菜大サイズ35株=140/5×35円=980円

と、いうわけで、1730円(初期投資としては2175円)の支出に対して、980円相当の小松菜が収穫できることになります。

つまり、1作だけ栽培を行った場合の収支は完全に赤字となります。

5年間(年5作、計25作)栽培を継続した場合の収支

では次に、プランターが5年繰り返し使えると考え、土も5年間リサイクルした場合を考えてみたいと思います。

経験上、年5作は現実的に栽培が可能な範囲なので、ここでは年5作、計25作行うものとして考えます。

・ 支出

ベジタブルプランターは22L土が入りますが、土をリサイクルする過程で15%程度、ロスしてしまいますので、2作目以降は毎回約3リットルのロスが発生します。
そのため、25作行うために必要な土量及び価格は…

土=22+3×24リットル=94リットル=1180×94/25円=4437円

種は使用期限の問題がありますが、正しく保存すれば2.5年ぐらいは問題なく保存でき、種数も13作あたり約2000粒で、使い切る前に先に発芽率の問題が発生しますので…

種=315円×2=630円(消費期限の関係で、残した種数は考慮していません)

25作となると、肥料は確実に必要ですが、仮に化成肥料を使用して、リサイクルや追肥を含めて1作あたり50グラム使用したとして…

肥料=50×24グラム=1.25kg=798/5×1.25円=192円

合計=プランター+土+種+肥料+水=680+4437+630+192+0円=5939円

・ 収入

先ほどと同様に考えて

小松菜大サイズ35株×25作=140/5×35円=24500円

つまり、5年続ければ2万円近くも黒字化できることになります!

*計算簡略化のために毎回小松菜だけを植える設定になっていますが、実際には毎回品目を変えて連作障害などの対策を行う必要があります。ただ、比較的栽培面積の広いこのプランターを使えば、他の野菜であっても1作980円相当の無農薬野菜の収穫は可能ですので、収支計算上は同様な結果になります。

プランター菜園における作数と収支の関係(グラフ)

何作続ければ元が取れるのか、収支関係をグラフにしてみました。
*土のリサイクルに伴う土量のロス、種の寿命なども考慮しています。

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青線は1作平均980円相当の野菜が収穫できた場合の収入、空色の線は1作平均490円相当の野菜が収穫できた場合の収入を表しています。

赤線は土のリサイクルを行う場合の支出、ピンクは土のリサイクルを行わない場合の支出を示します(前提となる価格等は先に書いたとおり)。

今回前提としているゴールデン粒状培養土は比較的高価な培養土であるため、土をリサイクルして使用することは黒字化に必須の条件といえますが、赤線(土をリサイクルする場合の支出)と青線(収入)を見比べると、2作目でほぼ元が取れることが分かります。

仮に、2作に一回しか成功せず、一作平均の収入(=節約)が490円であったとしても(空色の線)、5作目(=1年)で元が取れ、以降はどんどん黒字が拡大することになります。

でも本当はもっと考慮しなきゃいけないことが…

計算上、1作だけでは赤字でも、2作以上頑張れば黒字化できることが分かりましたが、実は重要なポイントを逃していることにお気づきでしょうか?

それはずばり、根気です!

フマキラーの調査によると、家庭菜園を始めて1年後に続けている人は約60%しかいないそうです。

始めてから2年続けられる人、3年続けらる人…と考えると5年後に続けている人は、さて全体の何%でしょうか?

毎年4割脱落すると考えると、計算上約13%ということになります。

*もちろん、4年目→5年目の脱落率は0年目→1年目と比較して少ないはずなので、実際にはもっと多いかもしれませんが、そもそも6割という数字自体、家庭菜園メーカーが出している調査結果なので、続ける人が多いほうにバイアスが掛かっていることも考慮する必要があります。

プランターや土の実際の耐用年数が5年であっても、途中でやめてしまえば収支計算上は元を回収する前に実質的な使用期限を迎えてしまうことになってしまいますし、さらにいえば、家庭菜園で、そんなにうまく野菜が収穫出来るという保障もないのです

趣味は趣味として、思いっきり楽しんじゃおう!

結局、私がここで書いておきたかったのは『とにかく、楽しんじゃいましょう!』ということなんです

仕事ではなく趣味として楽しむわけですし、そもそも得するために家庭菜園をする必要なんて本当にあるのでしょうか?

そんな小さなこと以上に、家庭菜園には収支計算だけでは計れない、もっと価値のあるプライスレスな楽しみ、喜び、味わい、出会いがいっぱいに詰まっています!

家庭菜園を通して、子供の食育に役立てることも出来ますし、家庭菜園でしか味わえない新鮮さ、収穫したときの喜びなど、たくさんの幸せが家庭菜園には凝縮されているのです

趣味として考えれば(ゴルフやカメラなどと比較すると)お金もそれほどかからず、人同士の絆を深めるよいきっかけにもなると思いますので、『とにかく楽しむ!』ということを念頭において、家庭菜園を「楽しく」継続したいものです