水やりのコツ

このページではプランター栽培における水やりのコツを解説しています。

水やりは簡単なようで意外と難しく、よく農学の分野で『水遣り三年』といわれますが、それくらい深い知識と技術が要求される作業です。

さらに、プランター栽培では畑栽培以上に注意しなければいけないこともありますので、しっかりポイントをおさえて、正しい水やりを心がけましょう!

初心者によくある失敗

本題に入る前に、初心者が必ずといっていいほど陥るプランター菜園の失敗例を紹介します。

やる気満々の初心者が非常に高い確率で陥ってしまう間違いは…、水のやりすぎです。

やる気のある初心者ほど、水遣り作業自体が楽しく、頻繁にたっぷりと水を与えるので、結果的に根が酸欠状態となり、さらに病原菌が繁殖して根が腐り、最後には枯れてしまうというパターンです。

野菜の根に必要なのは、一般に水や栄養(肥料)だと思われていますが、それ以上に重要なのは「酸素」なので、空気が根に触れないと基本的には酸欠で枯れてしまいます(人間と一緒)。

つまり、土をしっかり乾かしてあげることこそ重要だという意識を持っておくことがプランター菜園成功の鍵になります。

この記事を全て読む時間の無い初心者の方は、とにかくこのことだけでも抑えておいてください。

畑とプランターの違いを意識した管理を!

家庭菜園で畑をレンタルして楽しんでいる方も最近は多くなりましたが、家庭菜園は家庭菜園でも、畑栽培と、プランター栽培では全く環境が異なるので、しっかりこれらを分けて考えましょう。

*家庭菜園本で、これらが一緒くたにされて解説されているケースが多々あります

畑は、基本的に自然とシームレスに繋がっているので、ある程度、自然の恩恵を受けることが可能です。

例えば、モグラがいたり、ミミズがいたり、枯れ葉やその他の有機物が自然に混入して、土壌に栄養を補ったり、逆に過剰な栄養を小さな虫や常在菌が分解したり…といったことが自然のサイクルとして成り立っているので、プランターでは不可能な無肥料、無潅水、無除草のいわゆる自然農法ですら実践されている例があります。

一方プランター菜園はというと、自然ではありえない人工的な環境での栽培になるので、本来自然から与えられるべき恩恵を、人為的にコントロールしてあげなければいけません。

つまりプラスチック製のプランターを例に取ると、土量が限られるため根の張るスペースが限定的で、結果的に根が詰まってしまったり、サークリングを起こしてしまったりする上、プランター上部以外はほぼ密閉された空間であるため、偶然にミミズなどの小生物が入ることもないばかりか、(側面や底面がプラスチックなので)余計な水分を外へ拡散することも出来ず、逆に水分が足りない場合であっても毛細管現象によって地下から水分が補給されるということも当然ながらありえないわけです。

以上のような理由からも、土選び、水やりの方法、追肥などの作業の質が、野菜の生育に与えるウェイトは、畑栽培以上に大きいことがお分かりいただけると思います。

水やりのタイミング(基本は表面が乾いてから!)

水遣りには2つのパターンがあります。

・定期型: 毎日(もしくは決まった日数間隔で)あげるパターン
メリット: 水やりを生活サイクルに組み込むことが出来、やり忘れが発生しづらい
デメリット: 加湿、過乾燥になってしまう場合がある

・ 要時型:土の表面が乾いたときにあげるパターン
メリット: 定期的に根が空気に触れるので、野菜の生育上は理想的で根由来の病気が発生しぢらい
デメリット: 遣り忘れが発生しやすい上、土表面のチェックにそれなりの手間が掛かる

現実的な問題もあるので、絶対的にどちらがよいということはないと思いますが、定期型の場合は適切な日数設定が重要です。

最低でも1ヶ月に1度は土表面の状態をチェックして、今月は3日おきが適切なのか、半日おきが適切なのかということを意識していればこの方法でも全く問題なく健全に野菜は育ちます。
(もちろん、天気や温度、湿度もある程度考慮する必要があります)

要時型の場合は普通の土だと手間が膨大になってしまうので、ぱっと見て(色の変化で)状態がわかるような土を選んだり、専業主婦や定年後の方など、時間にゆとりのある方にお勧めの方法です。

水やりの時間(朝がお勧め!)

水やりを行う時間にも気をつけましょう

真冬に夜、水を与えると、夜間凍ってしまって吸収可能な水分が実質的に0になってしまう恐れがあるだけでなく、水凝固時の体積膨張によって根を圧迫し、根が傷み、枯れてしまう場合があります。

真夏は朝与えても、すぐに乾燥してしまい、十分に水分を吸収できない場合があるので、朝だけでなく、夜も(状態をみて表面が乾いているなら)水やりを行うと効果的です。真夏は昼間に水を与えてしまうと、プラスチックプランターの場合、土の温度が40度以上にまで上昇し根が痛む原因となりますので、出来るだけ朝早く水やりを行うことがポイントになります。

季節を問わず、水やりを行う時間の基本は朝と覚えておけば間違いありません