おいしい野菜の見分け方

総合評価 ★☆☆☆☆
レイアウトはきれいですが・・・

書名:おいしい野菜の見分け方
著者:徳岡邦夫, 西村和雄
出版:バジリコ
出版年:2009年5月
ページ数:146 (カラー)
大きさ:21cm
ISBN:978-4-86238-125-5

レビュー

前回、4つ星の本を紹介したばかりですが、今回は1つとさせていただきました。

本書は、1~16ページで概論を紹介し、17ページ~115ページまで野菜ごとの各論、その後は著者二人の対談という形で構成されています。

野菜ごとの各論も含めて、全体が著者二人の対談で構成されているのが特徴で、レイアウトも非常に美しく読書が苦手なひとでも読みやすい本です。

良い野菜とは、対称性が高く、まっすぐで、葉色が薄いものであるという前提で各野菜の解説がされているのですが、なぜ曲がったきゅうりはまずいといえるのか、なぜ葉菜類の緑が濃いと駄目で薄い緑がよいのか、根拠に乏しく、一般的にいわれている価値観とはかなり異なっています。

前回紹介した野菜のソムリエという本では、かなり細かな部分の観察から、論理的にどういう状態であるのかが解説されているのに対し(さつまいもなら切り口に蜜が出ているかどうかをチェックして、蜜が出ていれば糖度が高いと判断するなど)、本書はあまり野菜に詳しくない人がぱっと見てきれいと感じる、まっすできれいな形の野菜が最良であるとしていて、美味しいかどうかを判断するための理論的根拠がほとんどない(主観的な説明しかされていない)のが残念なところ。

家庭菜園等の経験があり、それなりの知識があると、単純に農薬を多く使って、F1種の野菜で、多肥栽培、日当たりの悪い条件で育てれば、筆者のいう最良の野菜が簡単に作れることに気が付くはずですが、ではそれが美味しいのかというと、それは同意しづらいように感じます。

売り上げランキングでは人気の本書ですが、考え方として、まっすぐでなければ美味しくないとか、家庭菜園で作った野菜は体に悪いとか(128ページ)、虫に食われている野菜は抵抗力が無い証拠=不健康だからよくない(121ページ)としている論拠が根底から納得できず、むしろ全て逆が正しいと考えるのが妥当なように思いますので、私の個人的な評価としては星1つとさせていただきました。


おいしい野菜の見分け方