水栽培 野菜づくりの愉しみ

総合評価 ★★★☆☆
水耕栽培のノウハウが満載!

書名:水栽培 野菜づくりの愉しみ 土がなくても野菜は育つ
シリーズ:これからのガーデニング
著者:矢野謙介
出版:グラフィック社
出版年:1999年8月
ページ数:139 (カラー)
大きさ:26cm
ISBN:4-7661-1096-X

レビュー

これまで、現代農法、自然農法、永田農法、有機農法などを菜園書籍のレビューコーナーでご紹介してきましたが、今回は水耕栽培の本を取り上げてみました。

筆者は水耕栽培のことを『水栽培』と表記していて、そのあたりの”こだわり”もあるようですが、一般的にいう水耕栽培のノウハウがかなり詳しく解説されています。

現在、野菜の水耕工場栽培は広く行われていて、私たちも知らないうちにそのようにして作られた野菜を日々くちにしています。

そこでは大きなビルの各フロアーごとに栄養分を含んだ液が流され、光合成を活発に行うのに適した波長の人口照明、温度管理などによって、高品質な野菜が大量生産されているのです。

その基礎となる技術が水耕栽培技術であり、土を使わないため、重量が軽いのでビルのフロアーで土地を立体的に活用して栽培できるメリットに加え、人工照明のためかなり密集させても光をすみずみまで当てることが出来る、虫がつかないので農薬を使う必要が無いなどいいことづくめで、これらの結果として、安全な野菜が畑栽培の数十倍以上の効率で生産出来るという、まさに21世紀型の野菜生産法として注目を集めています。

家庭菜園をする方の中には『土臭さこそ、ガーデニングの醍醐味』という方も多いのでしょうが、実際、水耕栽培をされている方のブログも最近は多く、一般の家庭菜園にもかなり広まっていることが分かります。

私自身、水耕栽培には詳しくないのですが、この本を読んで水栽培の基本~応用を学びました。

この本の欠点は、写真が少なくほとんどが絵であることと(「はじめに」の内容的に)読者ターゲットが家庭菜園経験の無い初心者であるにも関わらず、ある程度読み進めるとかなり高度な技術が詳述され、一般家庭ではなかなか実践しづらい大掛かりな装置の組み方なども紹介されているため、全てを読破し、理解、実践するのは容易ではないことです。

本書の構成は最初の30ページで水栽培の魅力、メリットを述べた後、31~66ページまで装置の組み方の説明、67~具体的な水栽培の基本操作、99~野菜ごとの各論が記載されています。

住環境などの関係で土を使うことが出来ないけれども家庭で野菜を作りたいというかたには水耕栽培が唯一の選択肢になると思いますので、興味があれば是非読んでみてください。

水栽培野菜づくりの愉しみ