肥料選びのポイント

このページでは野菜を元気に育てるための栄養源『肥料』の選び方のポイントについてご紹介します。

『肥料』といっても売り場には色々な種類の肥料があって、一体どれがいいのか迷ってしまうと思いますが、この記事を参考に、用途に応じた適切な肥料を選ぶように心がけましょう!

人生いろいろ、肥料もいろいろ(無機肥料がお勧め!)

肥料には大きく分けて、無機肥料(化成肥料など)と有機肥料(鶏糞や油粕など)の2種類があります。

一般に、有機という名がつくとイメージが良く、なんとなく美味しそうな印象を受ける方もいるかもしれませんが、実際上は有機肥料を使って厳密な有機栽培をしたからといって、必ずしも良品がとれるとは限りません。

家庭菜園では無農薬栽培にこだわっている方も多いと思いますが、有機肥料を使って、無農薬のプランター菜園を行おうとすると、どうしても不衛生になったり、虫が大量に発生したり、異臭がしたりして好ましくありません。

住居とは離れた広い畑で有機農業を行う場合には問題ないのですが、都市部のベランダで有機プランター菜園をするのは近隣迷惑なども考えると無理があるように思います。

そこで、基本的には無機系肥料(有機配合を含む)の使用をお勧めします。無機系といってもこれはこれで結構な種類がありますので、さらに深く話を進めていきたいと思います。

効き目の速さによる分類

無機系肥料を効き目の速さで分類すると、液肥、化成肥料、緩効性肥料の3つに分類することが出来ます。

即効性の順に並べると…
(すぐに効果が出る) 液肥 > 化成肥料 > 緩効性肥料 (効果がすぐには出ない)
となります。

ちなみに、有機肥料の多くも一旦土中の微生物で有機物が分解されて無機化した栄養が根から吸収されると考えると、緩効性(遅効性)肥料の一種と考えることが出来ます。

さて、話を無機肥料に戻しますがこれらはどれがいいということではなくて使用目的が違うので、基本的にはひととおり準備しておいたほうが良いと思います。

というのは、葉が黄色くなってしまってすぐに効き目を発揮させたい場合もあれば、長期的な視点で本葉が数枚でた段階であらかじめ緩効性肥料を与えておく場合などもあり、状況に応じて適切な肥料を使い分ける必要があるからです。

緩効性肥料とは?

緩効性肥料について「でもやっぱり効果が早く出たほうがいいに決まってる!」と思った方も多いと思いますので、ちょっと補足しておきます。

確かに、普通の肥料や液肥も便利なのですが、水に溶けやすい速効性(即効性)肥料をプランター菜園に使ってしまうと毎日の水遣りに伴う栄養の流出によってすぐ肥料切れになってしまったり、施肥直後は逆に肥料濃度が高くなりすぎて肥やけの原因になってしまう場合があります。
*肥やけ…肥料濃度が高すぎて根が傷み、植物が枯れてしまったり、生育に悪影響を与えること

『緩効性肥料』はあえて水に溶けづらくなるような特殊加工が表面になされており、溶けにくい分、効き目が長持ちするため、常に一定の濃度で土壌に栄養を与え続けることが出来るメリットがあります。

野菜の生長に欠かせない必須元素とは?

肥料選びの難しいところは、これまでに説明してきたことだけでなく、含有されている栄養(元素)のバランスにもいろいろあるということです。

バランスがどうだといいのかということをいきなり書いてしまっても良いのですがそれだと理解しにくいので、まずは野菜が必要とする栄養素について解説したいと思います。

植物が育つためには、窒素、リン、カリウムの3つが主に必要で、これらは3大要素と呼ばれています。

そしてさらに、ごく微量必要とされる、13の元素(カルシウムや亜鉛、モリブデンなど)があり、合計16種の必須元素が全て揃わない限り、野菜は健全に生育しないとされています。

しかし一般的に、適度な水分の「土」で育てて根がしっかり機能する限りにおいては、収穫を繰り返しても微量要素が枯渇するということはほとんどないので、微量要素が含まれていない肥料を使っても特に問題はありません。
*微量要素であってもカルシウムとマグネシウムに関しては枯渇しやすいです(例外)

一方、3大要素に関しては野菜の生育に伴って確実に野菜に吸収されて枯渇してしまうので、適切に失われた栄養を補ってあげる必要があります。

特に、自然からの栄養流入がほとんど遮断され、人為的な水やりによって土に含まれる栄養がどんどん系の外へ流れ出てしまうことが避けらない「プランター栽培」においては、肥料の役割はより高いといえるでしょう。
*広大な畑では条件さえ揃えば、肥料を一切与えない、いわゆる無肥料栽培が可能な場合もありますが、プランター栽培で無肥料は原理的にまず不可能です。

重要な三つの元素(窒素、リン、カリ)にはそれぞれ以下の役割があります。

三大要素の役割

窒素
窒素は「葉肥(はごえ)」と覚えましょう。主に葉の生育を促します。葉菜を育てる際には窒素分が多いものを選ぶと良いです。

リン酸
リンは「実肥(みごえ)」と覚えましょう。実もの野菜を美味しく育てるには、リンが多めに含まれる配合肥料、または別途リン肥料を多めに与えてやると良いです。

カリウム
カリは「根肥(ねごえ)」と覚えましょう。根もの野菜に限らず、すべての野菜に共通して重要です。

よく市販されている、「化成肥料」「配合肥料」にはこれらのバランスが必ず記載されていて、通常8-8-8のように大きく袋の表面などに表記されています。

表記法は決まっていて、窒素ーリンーカリの順番に100gあたりに含まれる各要素の重量を示していますので、例えば10-8-9という表記なら100g中、窒素10g、リン8g、カリ9gが含まれているということを意味しています。

育てたい作物に応じて、どの栄養が必要なのかを考え、葉物なら10-8-8、実ものなら6-9-6の肥料を使うというように使い分けるのが本来は理想なのですが…
実際上は全て同じ値のものを用意しておけば、どの野菜にも万能に使うことが出来るので、プランター栽培においてはあまり栄養が偏っていない、ほぼ同じバランスで配合された肥料を用意しておくのがお勧めです。

Yu-Rinお勧めの肥料

Yu-Rinは現在、以下の3つの肥料を愛用しています。

皆さんもお好みの化成肥料、液肥、緩効性肥料をそれぞれ見つけ、常に3種類を用意しておきましょう

化成肥料:化成肥料(8-8-8)

ホームセンターなどで安価に売られている8-8-8の肥料です。この手の肥料は8%~10%ぐらいの範囲で全ての元素が同じ比率で配合され、粒状に加工されていれば基本的に違いは無く、どれを選んでも問題ありません。

ただ、10%を超えるものは、局所的に非常に高濃度になりやすく根が傷みやすいので、プランター菜園には10%以下の低度タイプのものを選びましょう。

液肥: ハイポネックス 野菜の液肥 450ml(5-5-5+有機配合)

液肥の代名詞、ハイポネックス社の製品。有機配合で無機3要素も均等に配合(5-5-5)されており、さらに即効性なのでとても使いやすいです。

ちょっと葉がしおれてきて、緊急に栄養を補充したい時や、葉物野菜の栄養補給に良く使用しています。

緩効性肥料: タキイ園芸職人 野菜の充実肥料

窒素、リン、カリの必須三要素に加えて、カルシウムやその他の微量要素がバランスよく配合されているのが特徴。

肥効期間が2~4ヵ月と長く、毎日水やりをするプランター菜園でも60日おきに追肥するだけで済むため、手間もほとんどかからず使いやすいです。

*現在楽天市場での取り扱いが無く、著作権上商品サイトからイメージコピーが貼れなかったので、うちにあった商品を撮影した画像をアップしておきます。

野菜の充実肥料