全面リニューアルしました!(2019年11月2日)

小松菜の育て方

収穫適期の小松菜

小松菜は種まきから1カ月ほどで収穫することが出来、特別な栽培技術も必要無いので、家庭菜園未経験の初心者でも失敗することなく育てることが出来ます。

この記事では生育が旺盛で病気にも強く育てやすい小松菜品種「楽天」をプランターで種から栽培する方法をご紹介します。

基本データ
難易度 
名称・別名小松菜(コマツナ)、冬菜(フユナ)、鶯菜(ウグイスナ)、餅菜(モチナ)、雪菜(ユキナ)、ツケナ、葛西菜(カサイナ)
科名アブラナ科
英名Komatsuna, Japanese mustard spinach, Spinach mustard
原産地日本(東京都)
種まき適期3月初旬~10月中旬
種のまき方条まき
最適プランターレリーフプランター650 又は ベジタブルプランター浅型600

Step 1:必要資材の準備

小松菜をプランターで栽培するために、まずは必要となる資材や道具を揃えましょう。

はじめての家庭菜園でどれを買ったら良いか分からない場合は、この記事で使用している以下の資材一式を購入し、記載の手順通りに育てれば初心者でも失敗無く収穫することが出来ます。特に、種の品種は耐病性や育てやすさに大きく影響するため、初めて栽培する方には以下の品種の使用をお勧めします。

必要な資材

  • 楽天
  • プランター
    レリーフプランター650 又は ベジタブルプランター浅型600
  • 培養土
    ゴールデン粒状培養土野菜用
  • ジョーロ
  • ハサミ
  • ピンセット
MEMO
栽培期間が短いため、ゴールデン粒状培養土野菜用のような元肥入り培養土を使用する場合、肥料(追肥)は不要です。害虫の多い環境で栽培する場合は、種まき直後から防虫ネットでプランター全体を覆っておくと良いでしょう。

Step 2:種まき

手順1
鉢底石を入れる
良く洗ったプランターに鉢底石を底が見えなくなるくらいまで入れる
*新品のゴールデン粒状培養土野菜用を使用する場合、この手順は不要です。
手順2
培養土を入れる
プランターに培養土を入れ、出来るだけ平らにならす。
*プランターのふちギリギリまで入れずに、3 ㎝程度、余裕をもって入れましょう。
*種をまくための「蒔き溝、蒔き穴」を作る必要はありません。
手順3
種をまく
条まき。レリーフプランターなら2条。
*5 mm間隔を目安として種を蒔きましょう。

レリーフプランター2条播き

手順4
種に土をかぶせる
培養土を種が完全に見えなくなるまで追加する(すでにプランターに入っている培養土を「寄せる」のではなく、新たに種の上に培養土を追加)。
*このようにすると種を蒔いた部分だけが少し高くなって株元の排水性が向上し、根腐れを予防することができます。
手順5
水やりをする
プランターの排水口から水が流れ出るまでたっぷりと水を与える。
*ホースリールを使用する場合は水勢を弱くし、土や種が流れてしまわないよう注意。プランターは風通しの良い日なたに設置し、発芽するまでは毎朝1日1回の水やりを行いましょう。

Step 3:発芽・間引き

適期なら種まきから3日ほどで一斉に発芽します。双葉が完全に展開し本葉が出始めたタイミング(以下の写真が目安)で、初回の間引きを行いましょう。

小松菜(間引き前)

間引きはピンセットを使って、混みあったところから1株ずつ引き抜いて行うのが基本ですが、密集しているところは(根が絡まり、残したい株まで一緒に抜けてしまう恐れがあるため)ハサミで根元から切り取ると安全に間引くことが出来ます。

下の写真は間引き後の様子です。周囲がさっぱりして風通しも日当たりも良くなりました。

小松菜(間引き後)

本葉が2~3枚になったらもう一度間引きを行って、最終株間に調節します。

プランター菜園における最終株間は4~5 cmが目安。大株に育てたい場合は6 cm、小株を早取りしてやわらかい食感を楽しみたい場合は3 cm程度の株間でも良く育ちます。

応用編:密植栽培で多収に!

家庭菜園に慣れてきたら、わざと厚めに播種を行い、ぎりぎりまで間引きせず、一回の間引きで最終株間に調整してみましょう。こうすると美味しいベビーリーフ(間引き菜)をたくさん収穫することが出来ます(上級者向け)。

小松菜の密植栽培

間引きを行わずに密植栽培中の小松菜。これくらい高密度でも元気良く育ちます。

Step 4:育成・収穫

最終間引き後、十分な大きさに育ったら、いよいよ収穫を行います。

プランター単位で一斉に収穫しても構いませんが、このくらいのサイズから徐々に、その日に食べる分だけを収穫するようにすると良いでしょう(下の写真は「ごせき晩生」という小松菜の伝統品種)。

小松菜(ごせき晩生)

下の写真はタキイ種苗の「楽天」という品種ですが、立性に優れ、横には殆ど広がらないため、栽培面積が限られるプランター菜園でも無理なく大きく育てることが出来ます(収穫適期の楽天)。

収穫適期の小松菜

小松菜の収穫方法ですが、株元(根元)をハサミで切り取る方法がお勧めです。こうすると葉が土で汚れず、軽く水で洗ってすぐに調理をすることが出来ます。また、間引きを兼ねて収穫する場合も周囲の株の根を傷めないよう、引き抜かずに根元からハサミでカットして収穫しましょう。

注意
収穫せずに栽培を継続すると市販品以上の大株に育ちますが、大株にするほど硬く筋っぽくなり、小松菜特有のえぐみも強くなってしまいます。早どりを心掛け、スーパーで売られているサイズより少し小さいくらいのサイズで早期収穫することをお勧めします

収穫したての小松菜はさっと湯がいてお浸しにして頂くと、家庭菜園ならではの新鮮な小松菜の風味を楽しむことが出来ます。

小松菜のお浸し

小松菜の豆知識

一番美味しい小松菜の品種は?

ごせき晩生という説があります。

小松菜は古くから収穫量の向上や耐病性、耐寒性、耐暑性の付与などを目的として、たくさんの品種が開発されていますが、一番「美味しい」のはどの品種かご存知でしょうか。

人によって好みや味覚が異なる以上「一番美味しい」という順位付け自体、ある意味で愚問なのですが、それでも、品種によって味や歯ざわりにそれぞれ特徴がありますし、栽培性(生産性)の向上を目的に品種改良され続けてきた現在の小松菜が、本当に「美味しい」といえるのかは疑問がもたれるところです。

また、ご高齢の方が「昔は、それぞれの野菜が独特の香り、クセ、主張をもっていたものだが、最近の野菜は味も香りも薄く、本当の野菜の味がしない」とお話されているのを聞いたことがある方は少なくないと思います。確かに、最近の野菜はクセがなく、よく言えば「食べやすい」のですが、独特のうまみや香りは希薄であるように私も感じます。

そんな中、東京都では昔の伝統野菜を復活させようというイベントや取り組みが行われ、東京農総研・江戸川分場ではコマツナの食味、食感に関する科学的検証も行われています。東京農総研の森らが平成19年に発表した研究成果によると、1965年から市販されている昔ながらのコマツナ固定種「ごせき晩生」は科学的な分析からも「非常に美味しい」ことが裏付けられています(科学的な分析:破断応力=やわらかさ、破断応力を経時値で除した値=歯切れの良さ、アミノ酸組成の分析値=うまみや苦味)。

一方、最近の品種は栽培が容易である反面、硬さや、筋っぽさ、苦味の強さという観点で「ごせき晩生」に食味が劣っており、交配種「夏清水、シーエムキング、はるみ、なっちゃん」はコマツナ本来の食味とは異なることが科学的に示されています。

現在、農家で栽培出荷され一般に流通している野菜はもちろんのこと、家庭で行うプランター菜園でも一代交配種(F1種)が栽培の容易さから最も一般的で、実質的にシェアを独占している状態ですが「本当に美味しいこだわりの野菜を自分で作りたい」という方は、「ごせき晩生」のような伝統品種にも是非挑戦してみてください。

小松菜の名前の由来は?

江戸時代に小松川周辺で栽培されていたことに由来します。

もともと小松菜は江戸時代にククタチナ(くくたち=中国原産のかぶの一種)を品種改良して開発されました。武蔵国葛飾郡小松川村(現在の東京都江戸川区小松川周辺)で多く栽培されたことから「小松菜」と呼ばれるようになったとされています。

かの有名な将軍 徳川吉宗が鷹狩の際、香取神社に立ち寄ったときに命名したという説が最も有力で・・・

徳川吉宗

この菜っ葉はなかなかの美味じゃのう。なんと申す?
はっ、な、菜っ葉は菜っ葉にございますが・・・

神主

徳川吉宗

そんなこと見れば分かるわ!では質問を変えよう。どこでとれる菜っ葉じゃ?
はぁ、確か、小松川周辺でとれる菜っ葉とか・・・

神主

徳川吉宗

ふむ、小松川で取れる菜っ葉とな・・・。よし! では、今日からこの菜っ葉は「小松菜」じゃ!

と、本当に言ったかどうかはわかりませんが、徳川吉宗(一部に綱吉という説も有ります)が小松菜を大変気に入り、命名したことは間違いないようで、香取神社にはいまも小松菜命名の記念碑が残されています。

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