全面リニューアルしました!(2019年11月2日)

かぼちゃの育て方

かぼちゃの栽培方法

かぼちゃは病虫害には比較的強いものの、整枝、支柱立て、誘引、摘果、人工授粉、キュアリングなどの複雑な管理が必要で、さらに、収穫タイミングの見極め方にも一定の知識が必要となることから、初心者には栽培が難しい野菜の1つといえます。

この記事ではプランターでの栽培に最適な強甘味ミニカボチャ「ほっこり姫」をプランターで種から栽培する方法をご紹介します。

基本データ
難易度 
名称・別名南瓜(カボチャ)、唐茄子(トウナス)
科名ウリ科
英名Kabocha,  Kabocha squash, Japanese pumpkin
原産地中南米
種まき適期4月中旬~5月上旬
種のまき方点まき
最適プランターエアープランター600

Step 1:必要資材の準備

かぼちゃをプランターで栽培するために、まずは必要となる資材や道具を揃えましょう。

はじめての家庭菜園でどれを買ったら良いか分からない場合は、この記事で使用している以下の資材一式を購入し、記載の手順通りに育てれば初心者でも失敗無く収穫することが出来ます。特に、種の品種は耐病性や育てやすさに大きく影響するため、初めて栽培する方には以下の品種の使用をお勧めします。

必要な資材

  • ほっこり姫
  • プランター
    エアープランター600
    *この記事で使用している「レリーフプランター深型600」の後継製品になります。
  • 培養土
    ゴールデン粒状培養土野菜用
  • 緩効性肥料
  • ジョーロ
  • ハサミ

Step 2:種まき

手順1
鉢底石を入れる
良く洗ったプランターに鉢底石を底が見えなくなるくらいまで入れる
*新品のゴールデン粒状培養土野菜用を使用する場合、この手順は不要です。
手順2
培養土を入れる
プランターに培養土を入れ、出来るだけ平らにならす。
*プランターのふちギリギリまで入れずに、3 ㎝程度、余裕をもって入れましょう。
*種をまくための「蒔き溝、蒔き穴」を作る必要はありません。
手順3
種をまく
点まき。エアープランター600なら2点、各点4粒。

かぼちゃの種まき

手順4
種に土をかぶせる
 培養土を種が完全に見えなくなるまで追加する(すでにプランターに入っている培養土を「寄せる」のではなく、新たに種の上に培養土を追加)。
*このようにすると種を蒔いた部分だけが少し高くなって株元の排水性が向上し、根腐れを予防することができます。
手順5
水やりをする
プランターの排水口から水が流れ出るまでたっぷりと水を与える。
*ホースリールを使用する場合は水勢を弱くし、土や種が流れてしまわないよう注意。プランターは風通しの良い日なたに設置し、発芽するまでは毎朝1日1回の水やりを行いましょう。

Step 3:発芽・間引き

毎日水やりを行うと1~2週間ほどで順次発芽します。

かぼちゃの発芽

双葉が展開したら各点2株を残し、初回の間引きを行います。

かぼちゃの双葉

本葉が出たら最終間引きを行って各点1株、プランター全体で2株とします。残したい株の根を傷つけてしまう可能性があるため、引き抜かずにハサミで株元から切り取って間引く方法がお勧めです(下の写真は最終間引き直前の様子、左のほうが旺盛に成長しているので右の株を間引きます)。

かぼちゃの間引き

定期的な追肥が必要
かぼちゃは栽培期間が長期となるため、定期的な追肥が必要です。緩効性肥料なら1か月おき、一般的な化成肥料なら2週間おきを目安として追肥しましょう。追肥の際は株元を避け、プランターのふちに沿って蒔くようにすると根が肥料焼けして痛んでしまう心配がありません。

Step 4:育成、整枝、支柱誘引

最終間引きを終えたら、しばらくそのまま育成します。ミニカボチャとはいってもかなり大きく葉が広がるため、強風で倒れないようしっかりと土寄せを行いましょう。

生育中のかぼちゃ

この頃から、脇芽がたくさん出始めますが、見つけ次第すべて手で折り取って、主枝に栄養を集中させます(一本仕立て、下の写真中央に見えるのが脇芽)。

かぼちゃの脇芽かき

脇芽かき後は下のようになります。脇芽かきの方法ですが、脇芽を手でつまんで下のほうに倒すと簡単に折り取ることが出来ます。毎朝脇芽が出ていないかチェックして、出来るだけ小さいうちに除去するようにしましょう。

かぼちゃの脇芽かき

草丈が大きくなってきたらかぼちゃの空中栽培を行うための支柱を立てます。

1.5~2メートルのしっかりした支柱をプランターの四隅に差し込み、上部を2本ずつ麻ひもでしっかりと縛り、さらにもう1本別の支柱を上部に渡して以下のように組み上げます(=必要となる支柱の数は計5本)。

かぼちゃ用の支柱

1本仕立てとした主枝を麻ひもで軽く支柱に誘引し、支柱に沿わせて上方向へ伸ばします。

かぼちゃの誘引

ある程度成長すると花のつぼみが各節に付き始めますが、かぼちゃは同じ株から雄花と、雌花が別々に咲きます。

雌花と雄花の見分け方は簡単で、つぼみの付け根に膨らみがあるのが雌花です(下の写真)。

かぼちゃの雌花

下の写真のようにつぼみの付け根に膨らみが無いのが雄花です。

かぼちゃの雄花

低節位での着果は品質悪化に繋がるため、着果節位は5節以上とします。4節以下の雌花はつぼみの段階で折り取って除去しましょう。

着果節位とは?
主枝から1枚目の本葉が出る部分を第1節位、n枚目の本葉が出るところを第n節位と呼びます。それぞれの節位から脇芽や、雌花、雄花が出てきますが、低節位は一般に栄養が集まりづらく、着果させても小果や変形果となってしまうことがあります。

かぼちゃに限らず、スイカや、メロンなどで着果節位という用語が用いられますが、これは第1果を着果させるべき最低節を表しています。着果節位に雌花が付かない場合は着果節位以上の節位に着果させれば問題ありません。

かぼちゃ栽培のポイント
  1. 整枝法は1本仕立てとする
  2. 4節以下の雌花はすべてつぼみの段階で除去
  3. 着果節位は5~6節以上
  4. 着果節での人工授粉は必須
  5. 1株から2果を収穫(2果の人工授粉成功後は全ての雌花をつぼみの段階で摘花)
  6. 1番果の着果節までの脇芽はすべて除去。以降の脇芽は草勢維持のため放任。但し、着果節は脇芽を除去
  7. 摘心は不要(着果すれば自然に成長が止まる為)

Step 5:人工授粉・収穫

雄花と、5節以上の雌花が同時に開花したら、出来るだけ朝早く以下の手順どおりに人工授粉を行います。

手順1
雌花を探す
雌花は花の付け根に大きな膨らみがあるのが特徴です。

かぼちゃの雌花

手順2
雄花を探す
雄花は花の付け根に膨らみが無いのが特徴。

かぼちゃの雄花

手順3
雄花の花弁を取り除く
ハサミで雄花の花びらを丁寧に切り取り、雄しべを露出させます。

かぼちゃの人工授粉

手順4
雌しべに雄しべを擦り付ける
露出した雄しべを、雌花の内側にある雌しべの先端に押し当て、花粉をまんべんなく均一に付着させます。

かぼちゃの人工授粉

人工授粉を成功させるためには、以下の4つの条件をすべて同時に満たすことが必要です。

人工授粉の成立条件
  1. 晴れていること
  2. 雄花が咲いていること
  3. 第5節位以上で雌花が咲いていること
  4. 朝9時までに人工授粉を完了すること
人工授粉の失敗例

何らかの要因で人工授粉に失敗すると、実が大きくならず黄変し腐り始めます。こうなってしまったら、実の付け根からハサミで切り取って廃棄しましょう。

受粉に失敗したかぼちゃ

受粉に成功すると表面につやが出て、実がぐんぐん大きくなります。1株あたり2果の収穫を目標とし、2果の受粉が完了したらそれ以降は全て摘果または摘花し栄養を集中させます。

受粉が成立したかぼちゃ

毎日ぐんぐん肥大しますが、一定のサイズになると表面のつやがなくなり、マットな質感に変化します。

肥大中のかぼちゃ

しばらくすると肥大が停止し、表面のつやも消失します。

肥大したかぼちゃ

さらに、果硬(かこう、実の付け根の部分=へた)の一部がコルク化し、縦方向の亀裂が入り始めます。

収穫直前のかぼちゃ

かぼちゃの収穫適期の見極め方ですが、下の写真のようにわずかでも横方向の亀裂が生じているかどうかで判断することが出来ます。横方向の亀裂が少しでも見えたら収穫適期のサインです。

かぼちゃの収穫適期サイン

カボチャの収穫方法ですが、実の付け根(=果梗、へた)を少し残してハサミでカットし収穫します。この後で説明するキュアリング工程で必要なため、下の写真のように果梗を少し残しておくのが収穫のポイントです。

かぼちゃ収穫

Step 6:キュアリング

採れたてをすぐに食べてもよいのですが、キュアリングという処理を行うことで糖度を高め、より美味しくすることが出来ます

収穫直後は切り口がまだ瑞々しく、フレッシュです。

採れたてのかぼちゃ

このまま、日陰で10日~2週間ほど置いておくと、下のように、果梗(へた)が芯までコルク状に変化します(糖度が非常に高くなり下の写真のように中央から蜜が出ることもあります)。

キュアリングしたかぼちゃ

キュアリングは本来コルク化を促進することで輸送中の腐敗を防止するための技術ですが、同時に、果肉中のでんぷん質が糖に変化し非常に甘くなる効果があります。日本の夏季はちょうどかぼちゃのキュアリングに適した温湿度のため、日陰に放置するだけで理想的なキュアリングが可能です。

キュアリング後のかぼちゃはこのようになります。

キュアリング後

キュアリングしたカボチャを煮付けにすると、食べた瞬間に口いっぱいに広がるかぼちゃの風味と濃厚な甘みを堪能することが出来ます。

かぼちゃの煮つけ

ミニカボチャならではの料理として、かぼちゃを丸ごと使用したグラタンにも是非チャレンジしてみてください。

 ミニかぼちゃのグラタン

栽培のポイント・注意点

人工授粉のチャンスを逃さない

カボチャ栽培の一番の難しさは、同じ日の朝に雌花と雄花が同時に咲かなければ人工授粉が出来ず着果しないところにあります。限られた人工授粉のチャンスを逃さないよう、毎朝必ずチェックを忘れないようにしましょう。

1株あたり2果を収穫

畑栽培では3本仕立てで1株から9果収穫することが可能ですが、プランター菜園では土量が限られるため1本仕立てで1株2果の収穫を目指しましょう。

キュアリングで更に美味しく

カボチャは採れたてよりも、キュアリング(熟成)してから調理したほうが格段に美味しくなります。キュアリングの方法は、初夏に収穫したカボチャを日陰で10日~2週間程度放置するだけです。これだけの手間で採れたてのかぼちゃよりも格段に甘みが増し、栗のようにホクホクした食感を楽しむことが出来るので是非お試しください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

コメントは承認制です。管理者による確認後、コメント欄に反映されます。