カブは種まきから2カ月半ほどで収穫することが出来、特別な管理も必要無いため、家庭菜園初心者でもこのページに記載する手順を守れば失敗無く育てることが出来ます。
この記事では特に食味に優れた伝統品種である「みやま小かぶ」をプランターで種から栽培する方法をご紹介します。
基本データ | |
難易度 | |
名称・別名 | 蕪(かぶ、かぶら)、鈴菜(すずな)、蕪菁(ぶせい) |
科名 | アブラナ科 |
英名 | Turnip |
原産地 | アフガニスタン、地中海沿岸 |
種まき適期 | 4月または9月 |
種のまき方 | 条まき |
最適プランター | レリーフプランター650 |
Step 1:必要資材の準備
カブをプランターで栽培するために、まずは必要となる資材や道具を揃えましょう。
はじめての家庭菜園でどれを買ったら良いか分からない場合は、この記事で使用している以下の資材一式を購入し、記載の手順通りに育てれば初心者でも失敗無く収穫することが出来ます。特に、種の品種は耐病性や育てやすさに大きく影響するため、初めて栽培する方には以下の品種の使用をお勧めします。
- 種
みやま小かぶ(固定種・伝統品種) - プランター
レリーフプランター650 - 培養土
ゴールデン粒状培養土野菜用 - 緩効性肥料
- ジョーロ
- ピンセット
Step 2:種まき
*新品のゴールデン粒状培養土野菜用を使用する場合、この手順は不要です。
*プランターのふちギリギリまで入れずに、3 ㎝程度、余裕をもって入れましょう。
*種をまくための「蒔き溝、蒔き穴」を作る必要はありません。
*5 mm間隔を目安として種を蒔きましょう。
*このようにすると種を蒔いた部分だけが少し高くなって株元の排水性が向上し、根腐れを予防することができます。
*ホースリールを使用する場合は水勢を弱くし、土や種が流れてしまわないよう注意。プランターは風通しの良い日なたに設置し、発芽するまでは毎朝1日1回の水やりを行いましょう。
Step 3:発芽・間引き
野菜のタネには一般に「F1種」と「固定種」の2種類があります。みやま小かぶは生産性を重視した「F1種」ではなく、昔からある固定種(伝統品種)のため、やや発芽の揃いが悪い場合がありますが、種まきからおよそ3日ほどで順次発芽します。双葉が完全に展開し本葉が出始めたタイミング(以下の写真が目安)で、初回の間引きを行いましょう。
間引きはピンセットを使って、混みあったところから1株ずつ引き抜いて行うのが基本ですが、密集しているところは(根が絡まり、残したい株まで一緒に抜けてしまう恐れがあるため)ハサミで根元から切り取ると安全に間引くことが出来ます。
下の写真のように本葉が3枚程度になったら、2回目の間引き(最終間引き)を行い、株間を最終株間である4 ㎝とします。
Step 4:育成・収穫
最終間引きを終えたら、虫害に注意しながら、しばらくそのまま育成します。
上の写真のタイミングで株元をよくみると、わずかですが、カブが肥大しはじめていることが分かります。
さらに2週間ほどすると、株元が地表面上で大きく膨らみ始めます。かぶは、大根や人参のように地下部で肥大すると勘違いしている方が非常に多いのですが、実際は写真の通り、地上部で肥大し、細い根だけが地下に伸びるように成長します。
カブが大きく育ち、隣のカブとの間がぎゅっと詰まってきたら、採り遅れずに収穫しましょう。
カブの収穫方法ですが、葉をつかんで引き抜くだけなので、子供でも簡単に収穫することが出来ます。
今回ご紹介した「みやま小かぶ」は一般のスーパーなどで見かけることは殆どありませんが、特に食味に優れ、採れたてを煮物にすると絶品です(葉も美味しく食べられます)。是非、家庭菜園ならではの本当のカブの味わいを楽しんでみてください。
栽培のポイント・注意点
食べる分だけをその日に収穫
みやま小かぶはF1種ではなく、固定種のため成長が株ごとにばらつくことがあります。一度に全部収穫しても食べ切れず鮮度が落ちてしまうため、大きくなったものから順次収穫するようにしましょう。