全面リニューアルしました!(2019年11月2日)

アスパラガスの育て方

アスパラガスの栽培方法

アスパラガスは種まきから収穫まで丸2年かかりますが、このページに記載する手順を守れば、誰でも失敗無く育てることが出来ます。市販品のように太いアスパラガスを収穫するためには、大容量のプランターを使用し、1~2年目は収穫せずに株の養成のみを行って強い株を作るのがポイントです。本格的な収穫は3年目以降となりますが、それから10年以上に渡って収穫することが出来、一度大株に育ててしまえば管理も容易です。園芸店で大株苗を購入すればより手軽に栽培することも出来ます。

この記事では収量性が高い太茎アスパラガス品種である「ウェルカム」をプランターで種から栽培する方法をご紹介します。

基本データ
難易度 
名称・別名アスパラガス、アスパラ、オランダキジカクシ、オランダウド、マツバウド
科名キジカクシ科(クサスギカズラ科)(旧分類:ユリ科)
英名Asparagus
原産地南ヨーロッパ
種まき適期4月上旬~5月上旬
種のまき方点まき
最適プランターエアープランター600

Step 1:必要資材の準備

アスパラガスをプランターで栽培するために、まずは必要となる資材や道具を揃えましょう。

はじめての家庭菜園でどれを買ったら良いか分からない場合は、この記事で使用している以下の資材一式を購入し、記載の手順通りに育てれば初心者でも失敗無く収穫することが出来ます。特に、種の品種は耐病性や育てやすさに大きく影響するため、初めて栽培する方には以下の品種の使用をお勧めします。

必要な資材

  • ウェルカム
  • プランター
    エアープランター600
    *この記事で使用している「レリーフプランター深型600」の後継製品となります。
  • 培養土
    ゴールデン粒状培養土野菜用
  • 緩効性肥料
  • ジョーロ

Step 2:発芽処理(1年目のみ)

アスパラガスは他の野菜とは異なり、普通にそのまま種を蒔いても発芽しません。そこで播種の前に、発芽促進処理(催芽処理)を行う必要があります。

アスパラガスの種は表がつるつるで、裏が巾着袋を閉じたような形をしています。

アスパラガスの種

種の発芽を促進するために、必ず種をまく前に24時間~48時間程度、水に浸し吸水させておきましょう。

アスパラガス発芽処理

Step 3:種まき(1年目のみ)

手順1
鉢底石を入れる
良く洗ったプランターに鉢底石を底が見えなくなるくらいまで入れる
*新品のゴールデン粒状培養土野菜用を使用する場合、この手順は不要です。
手順2
培養土を入れる
プランターに培養土を入れ、出来るだけ平らにならす。
*プランターのふちギリギリまで入れずに、3 ㎝程度、余裕をもって入れましょう。
*種をまくための「蒔き溝、蒔き穴」を作る必要はありません。
手順3
種をまく
催芽処理済みの種を使用し、点まき(丸印があるところに各1粒)。

アスパラガス播種方法

手順4
種に土をかぶせる
培養土を種が完全に見えなくなるまで追加する(すでにプランターに入っている培養土を「寄せる」のではなく、新たに種の上に培養土を追加)。

*このようにすると種を蒔いた部分だけが少し高くなって株元の排水性が向上し、根腐れを予防することができます。

手順5
水やりをする
プランターの排水口から水が流れ出るまでたっぷりと水を与える。
*ホースリールを使用する場合は水勢を弱くし、土や種が流れてしまわないよう注意。プランターは風通しの良い日なたに設置し、発芽するまでは毎朝1日1回の水やりを行いましょう。

Step 4:育苗・間引き(1年目のみ)

種まきから3週間ほどで順次発芽します。発芽直後はこのようにアスパラガスとは思えない草姿をしています。

アスパラガス発芽直後

発芽から1日もすると、少しアスパラガスらしくなりますが、市販のアスパラガスとは全く異なり、まだ1 ㎜程度の細さです。

アスパラガス発芽から1日後

半月ほどで、松の葉のような針状の「擬葉=ぎよう」と呼ばれる器官(厳密には、葉ではなく茎)が展開し、市販のアスパラガスとは似ても似つかない姿へと成長します。擬葉が展開した頃から定期的な追肥を忘れないようにしましょう。

アスパラガスの擬葉が展開

擬葉が展開して1~2週間もすると、また新たな芽が出てきます。これは「若茎=わかくき」と呼ばれるもので、タネから発芽したわけではなく、タケノコやニラのように根が分けつして新しい若茎(新芽)が誕生したことによるものです。このタイミングで(若茎ごと)間引きを行い、各点1株、プランター全体で2株としましょう。

アスパラガス若茎

定期的な追肥が必要
アスパラガスは栽培期間が長期となるため、定期的な追肥が必要です。緩効性肥料なら1か月おき、一般的な化成肥料なら2週間おきを目安として追肥しましょう。追肥の際は株元を避け、プランターのふちに沿って蒔くようにすると根が肥料焼けして痛んでしまう心配がありません。

Step 5:育成(養成)(1~2年目)

間引きを終えてしばらくすると、徐々に草丈が伸びてきます。風による倒伏を防止するため、下の写真のようにプランターに支柱を6本設置し、麻ひもを巻き付けておきましょう。

アスパラガスの倒伏対策

12月になると地上部はすっかり枯れ上がってしまいます(冬枯れ)。

冬枯れしたアスパラガス

枯れたまま放置すると最終的に腐り、病気の原因となるので地際からはさみでカットし、春になるのを待ちましょう。

アスパラガス刈り捨て

翌年、春になると、一斉に新芽が出てきます。2年目も株を養成するため収穫せずに葉(擬葉)を茂らせ、1年目と同様な管理を行い、冬になって地上部が枯れあがったら再び地際からハサミでカットしておきましょう。

アスパラガスの新芽

Step 6:収穫(3年目以降)

3年目の春になって市販のアスパラガスのように太い新芽(若茎)が出てきたらいよいよ収穫です。

3年目のアスパラガス

アスパラガスの収穫方法ですが、地際からハサミで切り取って行うのが一般的ですが、指で折り取る方法がお勧めです。硬く筋っぽいところ(地際付近)は折れないので、指で簡単に折れるところから収穫することで美味しいところだけを簡単に摘み取ることが出来ます。

3年目も株を養成するため2~3週間程度の収穫に留め、以降は収穫せずに葉を茂らせましょう。同様に、4年目は1カ月半程度、5年目以降は2カ月間程度収穫し、以降は葉を茂らせて株を養成すれば10年以上アスパラガスの収穫を楽しむことが出来ます。

栽培のポイント・注意点

長期の栽培が必須

他の野菜と比べると、アスパラガス栽培はかなり根気が必要です。特に2年目は多少であれば収穫可能ですが、収穫しすぎると枯れてしまう場合もあるため、収穫を急がずに3年目まではじっくりと株を養成することが大切です。

毎年冬は地上部を刈り取る

毎年冬になると、地上部が枯れ上がるので、病原菌を繁殖させないためにも忘れずに地上部を刈り捨てるようにしましょう。

大型のプランターが必須

当サイトでは特段の理由が無い限りは培養土の無駄を減らすため浅型のプランターを使用していますが、アスパラガスの場合は根が大きく育つため、必ず底が深い大きめのプランターを使用するようにしましょう。

休眠中に培養土をリフレッシュ

10年以上の栽培となるとどうしても培養土が微細化し排水性も悪くなってしまうため、定期的な培養土の入れ替えが必要です。

ニラのように株を掘り起こして新しいプランター+新しい培養土に入れ替えても良いのですが、アスパラガスの休眠期間中(12月~3月)に、(株を掘り起こさず)微細化した表土のみを取り除き新しい培養土を追加すると、手軽にプランターの培養土を入れ替えることが出来ます

まずは表土を取り除きます。培養土が微細化(微粉化)しているのは表土のみで、内部の土は良好な団粒構造を維持していることが多いです。

 アスパラガスの培養土入れ替え

取り除いた分だけ、新しい培養土を入れれば培養土のリフレッシュ作業は完了です。

アスパラガスの培養土をリフレッシュ

表土を取り除いた時に、内部まで培養土の状態が悪化しているようであれば、アスパラガスの株を丁寧に掘り出し、新しいプランター+培養土に植え替えるようにしましょう(目安として2~3年に1回程度)。

アスパラガスの根(植え替え)

アスパラガスの豆知識

アスパラガスはなぜ双葉が出ないの?

単子葉植物だからです。

植物には色々な分類がありますが、アスパラガスは、単子葉植物に分類されます。ここでは単子葉植物と双子葉植物の違いについて簡単に解説したいと思います。

単子葉植物と、双子葉植物の一番の違いは、種から最初に出る葉の形状です。

アスパラガス発芽直後

単子葉植物:最初に種から伸びる葉(子葉)は1枚。

ミズナ発芽

双子葉植物:最初に種から伸びる葉(子葉)は2枚。

また、単子葉植物の根は、主根がはっきりしない「ひげ根」と呼ばれる形状をしています。一方、双子葉植物は主根から側根が伸びる形状をしています。

アスパラガスの根(植え替え)

単子葉植物の根:主根がはっきりしない「ひげ根」を形成。

大根の根

双子葉植物の根:太い主根から細かい側根が伸びる。

大半の野菜は双子葉植物なので、種を植えると必ず最初に双葉が出る印象があると思いますが、アスパラガスは単子葉植物なので、双葉が出ることはないというわけです。

単子葉植物の野菜としては、アスパラガスの他にも、ニラ、ネギ、玉ねぎ、トウモロコシなどがあります。

毎日目にしていても、言われなければなかなか気づくことの出来ない特徴が各野菜ごとにたくさん存在します。家庭菜園をより深く楽しむためにも、このような特性にも是非着目してみてください。

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