チンゲンサイの育て方

チンゲンサイの栽培方法

中華料理に欠かせないチンゲンサイは、種まきからわずか1カ月ほどで収穫することが出来、特別な栽培技術も必要無いので、家庭菜園未経験の初心者でも失敗することなく育てることが出来ます。

このページでは「チンゲンサイ(タキイ種苗、固定種)」をプランターで種から栽培する方法をご紹介します。

基本データ
栽培難易度 
名称・別名青梗菜(チンゲンサイ、チンゲン菜)、体菜(タイサイ)、しろ菜(パクチョイ)
科名アブラナ科
英名Qing Geng Cai, Green Pak Choi
原産地中国
播種適期3月初旬~10月中旬
種のまき方千鳥蒔き
発芽適温20~25℃
生育適温15~25℃
発芽日数3~6日
最適プランターレリーフプランター650

Step 1:必要資材の準備

チンゲンサイをプランターで栽培するために、まずは必要となる資材や道具を揃えましょう。

はじめての家庭菜園でどれを買ったら良いか分からない場合は、この記事で使用している以下の資材一式を購入し、記載の手順通りに育てれば初心者でも失敗無く収穫することが出来ます。

タネ

今回は、固定種のチンゲンサイを使用しますが、どの品種でも同様に育てることが出来ます。

プランター

チンゲンサイはそれほど多くの土量を必要としないので、レリーフプランターがおススメです。

培養土

緩効性肥料入りの粒状培養土で、保水性、通気性、保肥性のバランスに優れています。

ジョーロ

毎日の水やりに使用します。プランターの数が多くなってきたら、ホースリールの導入も検討してみてください。

防虫ネット

チンゲンサイはアブラナ科なので、害虫に非常に好まれます。特に、虫が多い環境、時期に栽培する場合は、種まき直後から防虫ネットでプランター全体を覆っておくと安心です。

MEMO

栽培期間が短いので、ゴールデン粒状培養土のような元肥入り培養土を使用する場合、肥料(追肥)は不要です。

Step 2:種まき

手順1
鉢底石を入れる

良く洗ったプランターに鉢底石を底が見えなくなるくらいまで入れる。
*新品のゴールデン粒状培養土を使用する場合、この手順は不要です。

手順2
培養土を入れる

プランターに培養土を入れ、表面を平らにならす。
*プランターのふちギリギリまで入れずに、3 ㎝程度、余裕をもって入れましょう。
*タネをまくための「蒔き溝、蒔き穴」を作る必要はありません。

手順3
タネをまく

千鳥まき。レリーフプランター650なら、以下の図のように、計6点、各点4粒。 

千鳥播き

手順4
タネに土をかぶせる

培養土をタネが完全に見えなくなるまで追加する(すでにプランターに入っている培養土を「寄せる」のではなく、新たにタネの上に培養土を追加)。
*このようにするとタネをまいた部分だけが少し高くなって株元の排水性が向上し、根腐れを予防することができます。

手順5
水やりをする

プランターの排水口から水が流れ出るまでたっぷりと水を与える。
*ホースリールを使用する場合は水勢を弱くし、土やタネが流れてしまわないよう注意。プランターは風通しの良い日なたに設置し、発芽するまでは毎朝1日1回の水やりを行いましょう。

Step 3:発芽・間引き

固定種のためやや発芽の揃いが悪い傾向にありますが、一通り発芽したら、間引きを行います。

双葉が完全に展開し、本葉が出始めた頃から、順次間引きを開始し、以下の写真くらいのサイズで各点1株とします。チンゲンサイは栽培後半はかなりの大株になるので、手前側と、奥側の条で、互い違いに株を配置するのがポイントです。

チンゲンサイ最終間引き

間引きの方法:株間が十分に広い場合は、苗を指でつまんでまっすぐ上に引き抜くのが最も手軽ですが、ピンセットを使うと、混み合っている箇所でも正確に間引くことが出来ます。また、密集して発芽してしまった箇所は(根が絡まり、残したい株まで一緒に抜けてしまう恐れがあるため)ハサミで根元から切り取ると安全・確実に間引くことが出来ます。

Step 4:育成・収穫

最終間引き後、十分な大きさに育ったら、いよいよ収穫を行います。

チンゲンサイの場合は成長の揃いが悪いため、大きく育った株から順次収穫すると良いでしょう。F1種の小松菜とは異なりすべての株が一斉に収穫期を迎えないため、家庭菜園においてはその日に食べる分だけを収穫することが出来、逆に好都合ともいえます。

チンゲンサイ収穫適期

チンゲンサイの収穫方法は、株元(根元)をハサミで切り取る方法がお勧めです。こうすると葉が土で汚れず、軽く水で洗ってすぐに調理をすることが出来ます。

小松菜とは異なり、チンゲンサイの場合はある程度大株に育てても葉柄(いわゆる”茎”の部分)が筋っぽくならず、みずみずしく美味しく頂けます。

栽培のポイント・注意点

虫害に注意

チンゲンサイはアブラナ科なので、害虫に非常に好まれます。害虫の多い時期・地域で栽培する場合は、種まき直後から収穫直前まで防虫ネットを使用し、害虫の侵入を防ぐと良いでしょう。また、防虫ネットの使用有無を問わず、毎朝葉裏をチェックし、アブラムシやコナガなどの害虫がいたら見つけ次第駆除するようにしましょう。

チンゲンサイの豆知識

チンゲン菜はなぜ日本でこんなに普及したの?

1972年の日中国交正常化に伴って普及したとされています。

チンゲンサイはその名前からも明らかなように、本来は中国の野菜ですが、日本はそもそも1972年まで中国との国交がありませんでした。

1972年9月に日中共同声明が発表され、日本と中国の国交が正常化したことをきっかけとして、様々な中国野菜が日本に伝来しました。その中でも特にチンゲンサイはクセが無く日本人好みの食感であったこと、さらに日本の気候がチンゲンサイの栽培に向いていたことから、国内でも広く栽培されるようになり、今ではどのスーパーでも売られるほど、国民的な野菜となっています。

2 COMMENTS

Yu-Rin

山浦連さんへ
こんにちは。ご訪問&コメントありがとうございます!
少し寒くなったこの時期のチンゲンサイは、うまみと甘みが凝縮されて、本当に美味しいですよね。
収穫、おめでとうございます!!
Yu-Rin

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