白菜の育て方

白菜の栽培方法

白菜は種まきから2カ月程度で収穫することが出来、特別な栽培技術も必要としないため、家庭菜園初心者でも比較的簡単に育てることが出来ます。

この記事では家庭菜園に最適な極早生ミニハクサイ品種「CRお黄にいり」をプランターで種から栽培する方法をご紹介します。

基本データ
栽培難易度 
名称・別名白菜(白才、ハクサイ)
科名アブラナ科
英名Chinese Cabbage, Napa Cabbage, Nappa Cabbage
原産地地中海沿岸、中国
播種適期8月中旬~9月中旬
種のまき方点まき
発芽適温20~25℃
生育適温20℃前後
発芽日数3~5日
最適プランターレリーフプランター650

Step 1:必要資材の準備

ハクサイをプランターで栽培するために、まずは必要となる資材や道具を揃えましょう。

はじめての家庭菜園でどれを買ったら良いか分からない場合は、この記事で使用している以下の資材一式を購入し、記載の手順通りに育てれば初心者でも失敗無く収穫することが出来ます。

タネ

プランター菜園に最適なミニハクサイ(玉重:600 g)で、極早生で育てやすい家庭菜園の人気品種です。歯切れの良い肉質で、鍋料理、漬物、サラダなど、幅広い料理に使うことが出来ます。

プランター

ハクサイはそれほど多くの土量を必要としないので、レリーフプランター(点まき、3点)がおススメです。

培養土

緩効性肥料入りの粒状培養土で、保水性、通気性、保肥性のバランスに優れています。

肥料

窒素、リン、カリがそれぞれ8%含まれる、最も一般的な化成肥料です。信頼できるメーカーのものを選ぶようにしましょう。

ジョーロ

毎日の水やりに使用します。プランターの数が多くなってきたら、ホースリールの導入も検討してみてください。

防虫ネット

ハクサイはアブラナ科なので、害虫に非常に好まれます。特に、虫が多い環境、時期に栽培する場合は、種まき直後から防虫ネットでプランター全体を覆っておくと安心です。栽培後半になると、株のサイズが大きくなり、ネットで完全に覆うことは難しくなるので、防虫ネットを外して無被覆とし、害虫を見つけ次第、捕殺するようにしましょう。

Step 2:種まき

手順1
鉢底石を入れる

良く洗ったプランターに鉢底石を底が見えなくなるくらいまで入れる。
*新品のゴールデン粒状培養土を使用する場合、この手順は不要です。

手順2
培養土を入れる

プランターに培養土を入れ、表面を平らにならす。
*プランターのふちギリギリまで入れずに、3 ㎝程度、余裕をもって入れましょう。
*タネをまくための「蒔き溝、蒔き穴」を作る必要はありません。

手順3
タネをまく

点まき。レリーフプランター650なら3点、各点4粒。

白菜の種のまき方

手順4
タネに土をかぶせる

培養土をタネが完全に見えなくなるまで追加する(すでにプランターに入っている培養土を「寄せる」のではなく、新たにタネの上に培養土を追加)。
*このようにするとタネをまいた部分だけが少し高くなって株元の排水性が向上し、根腐れを予防することができます。

手順5
水やりをする

プランターの排水口から水が流れ出るまでたっぷりと水を与える。
*ホースリールを使用する場合は水勢を弱くし、土やタネが流れてしまわないよう注意。プランターは風通しの良い日なたに設置し、発芽するまでは毎朝1日1回の水やりを行いましょう。

Step 3:発芽・間引き

適期なら3日ほどで一斉に発芽します。下の写真のように双葉が完全に展開し本葉が出始めたタイミングで各点3株を残し初回の間引きを行いましょう。

白菜の発芽

間引きの方法:株間が十分に広い場合は、苗を指でつまんでまっすぐ上に引き抜くのが最も手軽ですが、ピンセットを使うと、混み合っている箇所でも正確に間引くことが出来ます。また、密集して発芽してしまった箇所は(根が絡まり、残したい株まで一緒に抜けてしまう恐れがあるため)ハサミで根元から切り取ると安全・確実に間引くことが出来ます。

本葉2枚の白菜

本葉が3枚になったらさらに1株間引いて、各点2株としましょう(下の写真は間引き前)。

2回目の間引き適期の白菜

本葉4枚時の様子(各点2株)。

各点2株とした白菜

下の写真のようにプランターの外にはみ出すぐらい葉が大きくなったら最終間引きを行い、各点1株、プランター全体で計3株としましょう(写真は間引き前の様子)。

生育中の白菜

定期的な追肥が必要

白菜は栽培期間がやや長いため、定期的な追肥が必要です。緩効性肥料なら1か月おき、一般的な化成肥料なら2週間おきを目安として追肥しましょう。追肥の際は株元を避け、プランターのふちに沿って蒔くようにすると根が肥料焼けして痛んでしまう心配がありません。

Step 4:育成・収穫

最終間引きを終えてしばらくすると、徐々に本葉が増えてきます(プランターの奥に白く見えるのが防虫ネット)。

白菜最終間引き後

徐々に葉が立ち上がり、葉が巻き始めます。

生育中の白菜

株元はこのような状態になり、少しずつ白菜らしくなってきます。

生育中の白菜の株元

さらに生育を続けると、キレイな逆三角形の草姿となります。ここまで育てばあと一息です。

収穫まであと少しの白菜

以下のように株元が丸くどっしりと広がって、葉が詰まれば収穫適期です。

収穫適期の白菜

白菜の収穫方法ですが、株元(根元)をハサミで切り取るのがお勧めです。こうすると葉が土で汚れず、軽く水で洗ってすぐに調理をすることが出来ます。

収穫した白菜

採れたての白菜はお鍋にすると絶品です。今回は「白菜と豚肉の重ね鍋」にしてみました。レシピは、豚肉と白菜をミルフィーユ状に交互に重ね、中央に家庭菜園で育てた採れたてのニラをおき、少量の水と、塩コショウ、鶏がらスープの素を加え、弱火で煮込むだけです。とても手軽な割に美味しいので是非お試しください。

白菜の鍋

栽培のポイント・注意点

結球させるためには播種タイミングが重要

よくある失敗として、虫食いも少なく、葉色も良いのに結球しないということがあります。ハクサイをしっかり結球させるためには、寒くなって成長が遅くなる前に、葉をある程度大きく成長させることが必要です。使用する品種毎に栽培条件や結球性が異なるため、タネの袋の裏にある記載を良く読み、播種タイミングを逃さないようにしましょう。

虫害に注意

白菜はアブラナ科なので、害虫に非常に好まれます。害虫の多い時期・地域で栽培する場合は、種まき直後から収穫直前まで防虫ネットを使用し、害虫の侵入を防ぐと良いでしょう。また、防虫ネットの使用有無を問わず、毎朝葉裏をチェックし、アブラムシやコナガなどの害虫がいたら見つけ次第駆除するようにしましょう。

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