アイスプラントの育て方

アイスプラントの育て方・栽培方法

プチプチした不思議な食感と、ほのかな塩味が特徴のフランスの高級食材「アイスプラント」は、家庭菜園初心者でもプランターで簡単に育てることが出来ます。

このページでは「アイスプラント(固定種)」をプランターで種から栽培する方法をご紹介します(苗を購入して栽培する方は前半を適宜読み飛ばしてください)。

基本データ
難易度 
名称・別名アイスプラント、ソルトリーフ、プッチーナ、バラフ
科名ハマミズナ科
英名Common ice plant, Crystalline ice plant
原産地南アフリカ
種まき適期3月上旬~下旬、8月下旬~9月下旬
種のまき方点まき
最適プランターレリーフスクエアプランター300

Step 1:必要資材の準備

アイスプラントをプランターで栽培するために、まずは必要となる資材や道具を揃えましょう。

はじめての家庭菜園でどれを買ったら良いか分からない場合は、この記事で使用している以下の資材一式を購入し、記載の手順通りに育てれば初心者でも失敗無く収穫することが出来ます。特に、タネの品種は耐病性や育てやすさに大きく影響するため、初めて栽培する方には以下の品種の使用をお勧めします。

必要な資材

  • アイスプラント(ペレット種子)
  • プランター
  • 培養土
    ゴールデン粒状培養土野菜用
  • 緩効性肥料
  • ジョーロ
  • 食塩

Step 2:種まき

手順1
鉢底石を入れる
良く洗ったプランターに鉢底石を底が見えなくなるくらいまで入れる
*新品のゴールデン粒状培養土野菜用を使用する場合、この手順は不要です。
手順2
培養土を入れる
プランターに培養土を入れ、出来るだけ平らにならす。
*プランターのふちギリギリまで入れずに、3 ㎝程度、余裕をもって入れましょう。
手順3
種をまく
点まき。レリーフスクエアプランター300なら1点、ペレット種子を6~8粒(最終的には1株を残しますが、発芽率が非常に低いので、多めに蒔いておくと安心です)。

点まき(1点)、レリーフスクエアプランター300

手順4
種に土をかぶせる
培養土を種が完全に見えなくなるまで追加する(すでにプランターに入っている培養土を「寄せる」のではなく、新たに種の上に培養土を追加)。
*このようにすると種を蒔いた部分だけが少し高くなって株元の排水性が向上し、根腐れを予防することができます。
手順5
水やりをする
プランターの排水口から水が流れ出るまでたっぷりと水を与える。
*ホースリールを使用する場合は水勢を弱くし、土や種が流れてしまわないよう注意。プランターは風通しの良い日なたに設置し、発芽するまでは毎朝1日1回の水やりを行いましょう。

Step 3:発芽・間引き

アイスプラントは発芽率が特に低く、気温が25℃を超えるとほとんど発芽しません(発芽適温15~20 ℃)。

秋まきの場合、9月下旬には発芽させないと気温低下によって成長が不十分なまま冬を迎えることになってしまうので、8月下旬頃から種をまき始め、10日ほど経っても発芽しなければ、もう一度、種をまき、それを発芽するまで繰り返すのが最も確実です。

適期であればタネをまいてから一週間前後で順次発芽します。アイスプラントは多肉植物なので、双葉の段階でかなり「ぽってり」としています。

アイスプラント発芽

双葉が完全に開いて本葉が出始めたら、初回の間引きを行って、3株を残しましょう。アイスプラントは発芽日がばらつきやすく、最初に発芽した株だけが相対的に大きく育ってしまいがちですが、過湿による根腐れで突然、枯れてしまうことがあるので、ある程度大きくなるまでは、3株程度残しておくと安心です。

アイスプラントの本葉

間引きの方法:株間が十分に広い場合は、苗を指でつまんでまっすぐ上に引き抜くのが最も手軽ですが、ピンセットを使うと、混み合っている箇所でも正確に間引くことが出来ます。また、密集して発芽してしまった箇所は(根が絡まり、残したい株まで一緒に抜けてしまう恐れがあるため)ハサミで根元から切り取ると安全・確実に間引くことが出来ます。

間引きの基本 野菜の間引きのコツ:2つの方法と3つのポイント

徐々に本葉が増えてきますが、葉が重なり合うようになったら早めに間引いて日照を確保するとともに、虫害を防止するようにしましょう。下の写真くらいのサイズになると、土中のミネラル分を吸収し、葉の表面がキラキラと美しく輝き始めます。

アイスプラントの幼苗

本葉が5~6枚になった頃に最終間引きを行って、各点1株(レリーフスクエアプランター300ならプランター全体で1株)としましょう。

アイスプラントの幼苗、最終間引き適期

定期的な追肥が必要
アイスプラントは栽培期間が長期となるため、定期的な追肥が必要です。最終間引きを終えたころから、定期的な追肥を行いましょう(化成肥料:2週間おき、緩効性肥料:1カ月おき)。追肥の際は株元を避け、プランターのふちに沿って蒔くようにすると根が肥料焼けして痛んでしまう心配がありません。

Step 4:育成・収穫

最終間引きを終えてしばらくすると、さらに葉数が増え、株全体が横に大きく広がってきます。

生長中のアイスプラント

秋まきの場合、発芽時期や、その年の気候によっては、12月末になっても下の写真くらいのサイズで成長がほぼ止まってしまうこともあるのですが、アイスプラントは寒さには非常に強いので、そのままプランターを外に出しておいても都市部であれば枯れてしまうことはなく、また2月頃にぐんぐん成長し始めます。

生育中のアイスプラント

成長とともに葉数が増え、中心部はこんなにぎゅうぎゅうになりますが、特に問題はありません。

収穫直前のアイスプラント

直径30 cmのレリーフスクエアプランターいっぱいに葉が展開したら、いよいよ収穫です。そのまま葉を摘んでも美味しく頂けますが、収穫の1~2週間前から、週に2回、2%の食塩水を水の代わりに与えると、葉の表面の水泡が増えて見栄えが良くなり、ほのかな塩味もついて食味もより良くなります。

収穫適期のアイスプラント

アイスプラントの収穫方法ですが、初回は中心にある主茎の先端をハサミで切り取るのがお勧めです。この時、地際からカットせず、主茎の半分程度を残してカットするのがポイントです。

アイスプラント収穫(摘芯)

収穫したアイスプラントがこちら!採れたてをさっと洗って、若い葉を口に入れると、見た目とは異なり「塩を振ったスイカ」にそっくりな味と食感に驚くと思います。

収穫したアイスプラント

主茎の先端をハサミで切り取ってから1週間ほどすると、また、新しい脇芽がぐんぐん伸びてきます。脇芽が大きくなりすぎないうちにどんどん収穫しましょう。

アイスプラント

アイスプラントは耐寒性が高く、虫害もほとんど無く、更に、多肉植物なので乾燥にも非常に強い特性を持っています。発芽にさえ成功すれば、家庭菜園初心者でも特殊な技術を必要とせず、簡単に育てることが出来るので是非チャレンジしてみてください!

収穫したアイスプラント

栽培のポイント・注意点

摘芯して脇芽の発生を促し、若い脇芽を早めに摘むのがおすすめ!

収穫したアイスプラントを流水で洗ってそのままサラダとして生食する場合は、厚く大きくなった葉よりも、若く小さい葉のほうが食感が良く、美味しく頂けます(アイスプラント自体に塩味があり、スイカのようにシャキシャキとした不思議な食感があります)。

初めての収穫の際に、主茎の先端(生長点)をカットして収穫すると、その後、新しい脇芽がどんどん伸びてくるので、その若い脇芽を次々に収穫するのがおすすめです。

尚、大きくなった葉は、天ぷらなどにすれば、美味しく頂けます。

冷涼な気候を好むので、秋まきがおすすめ

アフリカ原産ではあるのですが、非常に寒さに強く、マイナス5℃でも枯れることはありません。関東圏では真冬でもマイナス5℃を外気温が下回ることは稀なので、保温資材を使わず(無被覆)、外に出しっぱなしにしておいても、問題なく越冬することが出来、2月下旬頃から再びぐんぐん成長を始めます。

春まき、秋まき、どちらも可能ですが、暑さにはあまり強くないので、初心者には秋まきがおすすめです。

アイスプラント表面のキラキラした粒の正体は?

アイスプラント表面のキラキラした水泡は、専門的には「ブラッダー細胞」と呼ばれ、内部にはミネラルがたっぷり含まれています。

アイスプラントのブラッダー細胞

大半の野菜は「塩」に弱く、土壌中に塩分が含まれている環境ではうまく生育することは出来ませんが、アイスプラントは多肉植物特有の強い耐乾燥性に加え、耐塩性も併せ持っているため、ほかの植物が枯れてしまうような過酷な環境でも、元気に生育することが出来ます。

この耐塩性の獲得に役立っているのが、アイスプラント表面にあるキラキラした粒「ブラッダー細胞」といわれています。

他の野菜とは必ずプランターを分け、収穫期間中は塩水を与える

水だけで育てても問題ないのですが、収穫の1~2週間前から、週に2回、2%の食塩水を水の代わりに与えると、表面にプチプチした透明の水泡が発生して見栄えが良くなり、ほのかな塩味もついて食味もより良くなります(10グラムの食塩を、500 mLの水に溶かすと、2%の食塩水になります)。

他の野菜は食塩水を与えると枯れてしまうので、アイスプラントは必ず他の野菜とは分け、単独で、プランター栽培するようにしましょう。

食塩水を与える際は、葉に直接食塩水が掛からないよう下葉を少し持ち上げ、株元に流し込むようにしてください。

また、一度塩分を含んだ土から完全に塩を簡単に除去することは出来ないので、アイスプラント栽培終了後の土はリサイクルせず、自治体のルールに従って廃棄することをお勧めします。

水を与えすぎず、乾燥気味に育てる

アイスプラントは多肉植物なので、内部に大量の水分を溜め込んで保持することが出来ます。そのため乾燥には非常に強いのですが、過湿には弱いので、水を与えすぎず、やや乾燥気味に育ててあげると元気に育ちます。

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