サラダ菜の育て方

サラダ菜の育て方・栽培方法

サラダ菜はキク科のため虫害を受けづらく、種まきから2カ月程度で収穫することが出来るので、家庭菜園経験の無い初心者でも簡単に育てることが出来ます。

この記事では特に生育が早く(極早生)、トウ立ちもしづらい(晩抽性)家庭菜園の定番品種「岡山サラダ菜」をプランターで種から栽培する方法をご紹介します。

基本データ
難易度 
名称・別名サラダナ、バターヘッドレタス、ボストンレタス
科名キク科
英名Butter lettuce, Boston lettuce
原産地地中海沿岸~西アジア
播種適期4月上旬~5月上旬、9月上旬~中旬
種のまき方点まき
発芽適温15~20℃
生育適温15~20℃
発芽日数2~5日
最適プランターレリーフプランター650

Step 1:必要資材の準備

サラダ菜をプランターで栽培するために、まずは必要となる資材や道具を揃えましょう。

はじめての家庭菜園でどれを買ったら良いか分からない場合は、この記事で使用している以下の資材一式を購入し、記載の手順通りに育てれば初心者でも失敗無く収穫することが出来ます。

タネ

トウ立ちしづらい、極早生品種なので、家庭菜園初心者でも失敗無く育てることが出来ます。

プランター

それほど多くの土量を必要としないので、レリーフプランター(点まき、4点)がおススメです。

培養土

緩効性肥料入りの粒状培養土で、保水性、通気性、保肥性のバランスに優れています。

ジョーロ

毎日の水やりに使用します。プランターの数が多くなってきたら、ホースリールの導入も検討してみてください。

MEMO

栽培期間が短いため、ゴールデン粒状培養土のような元肥入り培養土を使用する場合、肥料(追肥)は不要です。虫害も受けづらいので、基本的には防虫ネットも不要です。

Step 2:種まき

手順1
鉢底石を入れる
良く洗ったプランターに鉢底石を底が見えなくなるくらいまで入れる。
*新品のゴールデン粒状培養土を使用する場合、この手順は不要です。
手順2
培養土を入れる
プランターに培養土を入れ、出来るだけ平らにならす。
*プランターのふちギリギリまで入れずに、3 ㎝程度、余裕をもって入れましょう。
手順3
種をまく
点まき。レリーフプランター650なら4点、各点4~6粒。

点まきの方法

手順4
種に土をかぶせる
培養土を種が完全に見えなくなるまで追加する(すでにプランターに入っている培養土を「寄せる」のではなく、新たに種の上に培養土を追加)。
*このようにすると種を蒔いた部分だけが少し高くなって株元の排水性が向上し、根腐れを予防することができます。
手順5
水やりをする
プランターの排水口から水が流れ出るまでたっぷりと水を与える。
*ホースリールを使用する場合は水勢を弱くし、土や種が流れてしまわないよう注意。プランターは風通しの良い日なたに設置し、発芽するまでは毎朝1日1回の水やりを行いましょう。
注意

サラダ菜は発芽に光のエネルギーを必要とします(好光性種子)。そのため、種に土を掛け過ぎないように注意しましょう。

Step 3:発芽・間引き

適期だと種まきから1週間ほどで順次発芽します。

発芽直後のサラダ菜

下の写真のように双葉が完全に展開し本葉が出始めたら、各点2~3株を残して初回の間引きを行いましょう。

初回間引き適期のサラダ菜

間引きの方法:株間が十分に広い場合は、苗を指でつまんでまっすぐ上に引き抜くのが最も手軽ですが、ピンセットを使うと、混み合っている箇所でも正確に間引くことが出来ます。また、密集して発芽してしまった箇所は(根が絡まり、残したい株まで一緒に抜けてしまう恐れがあるため)ハサミで根元から切り取ると安全・確実に間引くことが出来ます。

下の写真のように本葉が3~4枚になったら、各点、一番成長の良い1株を残し、他をすべて間引いて、各点1株、レリーフプランター全体で4株とします(写真は最終間引き後)。

最終間引き適期のサラダ菜

Step 4:育成・収穫

最終間引きを終えて一本立ちにすると、生育が加速し、本葉の数も徐々に増えてきます。

育成中のサラダ菜

サラダ菜は横に向かって葉が大きく広がる性質があるので、どうしても隣の株と葉が重なり合ってしまいますが、特に気にする必要はありません。

生育中のサラダ菜

今回使用している「岡山サラダ菜」は成長が旺盛な「極早生種」なので、上の写真の二週間後にはこんなに大きく成長します。

成長中のサラダ菜

次第に葉が密集するようになり、株元にはほとんど光が入らなくなりますが、岡山サラダ菜は病虫害に強いので、気にせずにそのまま栽培を継続します。

収穫まであと一息のサラダ菜

プランター一杯に「ぎゅっと」葉が詰まったら、収穫の適期です。

収穫適期の岡山サラダ菜

サラダ菜の収穫方法ですが(引き抜くのではなく)株元(根元)をハサミで切り取る方法がお勧めです。こうすると葉が土で汚れず、軽く水で洗うだけで、すぐにサラダにすることが出来ます。

収穫した岡山サラダ菜

サラダ菜のプランター栽培は、手間も掛からず、病虫害を受けることも少ないので、是非チャレンジしてみてください。

栽培のポイント・注意点

トウ立ちさせないためのポイント

サラダ菜がトウ立ちしてしまう主な原因は以下の通りです(トウ立ち=抽苔(ちゅうだい)=花芽が伸びて、葉が固くなり、食用に適さなくなること)。

トウ立ちする主な原因
  • 高温
    サラダ菜は冷涼な気候を好むため、気温が高いと花芽分化が促され、トウ立ちします。
  • 長日
    一日の日照時間が長いとトウ立ちするので、秋まきなら、日が短くなる9月初旬頃のタネまきがお勧めです。
    また、街灯や屋外灯などで夜間も明るい場所で栽培すると、適期でもトウ立ちすることがあります。極力、夜間に光の当たらない場所にプランターを設置するようにしましょう。
  • 品種
    品種によってトウ立ちのしやすさは大きく異なります。
    特に春作はコントロールが難しいため、トウ立ちしにくい「晩抽性」の品種を選ぶようにしましょう。また、短期間で収穫できる極早生種のほうがトウ立ちによる失敗は少ないため、トウ立ちしづらく極早生である「岡山サラダ菜」が栽培時期を問わず、家庭菜園にはお勧めです。

発芽しない原因

サラダ菜の発芽適温は15℃~20℃で、25℃以上では種が休眠し、発芽しない性質があります。また、サラダ菜は好光性種子なので、発芽するためには光のエネルギーを必要とします。

そのため、涼しい季節にタネをまき、覆土は浅めにするようにしましょう。

サラダ菜の播種適期

サラダ菜は周年栽培可能ですが、家庭菜園初心者にお勧めの播種適期は、9月上旬~中旬頃です。このタイミングであればトウ立ちしてしまう可能性は低く、また、虫害も受けづらいので、家庭菜園経験が無くても簡単に栽培することが出来ます。

かき取り収穫で長期収穫も可能

サラダ菜は、リーフレタスと同様に、下葉から手で1枚ずつ葉を折り取って収穫する「かき取り収穫」も可能です。かき取り収穫の詳しい方法については以下の記事をご覧ください。

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